物書き まかすくの「文章の学校」

物書きとして十数年間、生計を立ててきた“まかすく”が学び、気付いた「文章のコツ」をわかりやすくお伝えします。

3、主語を…

こんにちは。まかすくです。

 

3時間目は「主語を削る」です。

 

いろんな文章を見ていると、主語が繰り返し出てくるものがあります。

 

例えば

 

・私は昨日、ショッピングモールに買い物に行った。私はワンピースを探していたので、ユニクロに入った。だけど、気に入る物がなかったし、お腹も減ったので、私はサーティワンでアイスクリームを買って食べた。

 

どうでしょうか。「私は」が多いですよね。こういう文章、本当に多く見ます。

 

「買い物に行った」「探していた」「買って食べた」という動詞の主語は全て「私」なので、最初のもの以外は全て削ればいいと思います。

 

・私は昨日、ショッピングモールに買い物に行った。ワンピースを探していたので、ユニクロに入った。だけど、気に入る物がなかったし、お腹も減ったので、サーティワンでアイスクリームを買って食べた。

 

どうですか。スッキリしましたよね。

 

主語に関してもう一点重要なことは、主語が変わる場合はきちんと明示することです。以下、例文です。

 

・彼がいきなり殴ってきたので、私は殴り返そうと手を振り上げた。逃げたため、追いかけようと全力で走った。

 

なんとなくわかるんですけど、ちょっとごちゃごちゃしてますよね。いずれの動詞も主語が「彼」なのか「私」なのか判然としない。なので、主語が切り替わる場合は明示してみましょう。そうすると、以下。

 

・彼がいきなり殴ってきたので、私は殴り返そうと手を振り上げた。彼が逃げたため、追いかけようと私は全力で走った。

 

これで、どちらが主語なのかはわかりやすくなりました。

 

ただ、「私」と「彼」が多く出てきてちょっとくどい。こういう場合は受け身を使うとスッキリします。

 

・彼にいきなり殴られたので、私は殴り返そうと手を振り上げた。逃げられたため、追いかけようと全力で走った。

 

どうでしょうか。

主語を明示しなくても受け身を使えば、主語を削ることができますよね。

 

大事なのは、複数の動詞の主語がなんなのか意識して、同じ場合は削ることです。また、主語が切り替わる場合でも受け身を使うことで同じ主語を保つことができ、主語を削ることができます。そうすることで文章がスッキリします。

 

今日はここまでです。

それではまた次回お会いしましょう。